- 今道友信 著
- 344ページ /四六判 上製(ハードカバー)
- 女子パウロ会 発行
- ISBN978-4-7896-0692-9 /Cコード:C1037
真の師は弟子を教え育みつつ、
自らは若い人々に乗り越えられていくことを喜びとする──
時の流れを超えて在る、教育の神髄。
人には得手不得手ということはあり、それは当然のことだが、
子どものころから、それぞれの分野において
「選り抜いて」エリートとして教育していく必要があり、
そうしなければ、その分野ではなく、それぞれの子どもが駄目になってしまう。
(中略)
その子どもの優れたところを見ずに、ただ学力だけを見ていては、
勉強の苦手な子どもの未来への扉を狭いものとしてしまう。
──あとがきより子どものころから、それぞれの分野において
「選り抜いて」エリートとして教育していく必要があり、
そうしなければ、その分野ではなく、それぞれの子どもが駄目になってしまう。
(中略)
その子どもの優れたところを見ずに、ただ学力だけを見ていては、
勉強の苦手な子どもの未来への扉を狭いものとしてしまう。
創造性のある風土とない風土(62頁〜)など、
目からウロコの具体的な体験を交えて教育に対する篤い思いを語る。
2011年度日本図書館協議会選定図書。
◎“Laudate”書籍の紹介:→『教えるこころ〜新しい時代の教育への提言〜』
初版発行:2011年4月24日
もくじ
現代と教育
第一章 現代社会における教育の使命
はじめに
文化現象としての現代社会
現代社会の技術連関構造
現代社会における価値観の動揺
形態の失権に潜む教育の問題
時間と教育
対面倫理の限界
新しい徳目
機械の教育参与とその危険性
教育の目的は何か
結び
第二章 一哲学者から見た高等教育
創造性の欠如
日本語を守るという使命
平凡者大量生産機構
創造性のある風土と、ない風土
批判は非難ではない
見えざるものへの崇敬
教育において大事なもの、大事なこと
教育における魂の世話
第三章 人権尊重の精神とその教育
人間が人間として尊重されるということ
現実の世界を支配するもの
科学技術でつながった社会に生きるということ
技術社会で失われるもの
人間教育の理念
すぐれた価値は民主主義では決められない
善悪の判断をどこで教えるか
知的教育に欠けるもの
平等、不平等を明確にする
技術社会は夜の神秘を隠す
憧れや夢が失われた時代
本当の人権尊重は精神の尊重である
文化と教育
第四章 ヒューマニズムと教育
ヒューマニズムとは何か
ヒューマニズムは情緒的な博愛主義ではない
言語は人間だけのものである
「私たち」と「私ども」
言語による自問自答
人間は等しく言語によって結ばれている
教育は人類の立場に立って
自己の文化・伝統を絶対化しない
教師は生徒の友だちではない──教育におけるデモクラシー
教師は何によって権威づけられているか
自己の内面の充実を図る
自己に課題を課す
明日をひらく
第五章 国際社会から見た日本文化
日本美
日本の地理的特殊性と洗練化
言葉遊び
議論の型
日本の神話
人類という視野を持った教育
第六章 美的認識と人間形成
「美」とは何か
美しい心
芸術美についての再考
美は趣味判断である
美は趣味判断ではない
美と秩序の混合
詩美のパースぺクティヴ
美は心の輝きである
第七章 新しい世紀の美学
感覚器官と美
人間の感覚と成長
人間だけが芸術を創る
芸術のための知的な力
理念と理想
多様な観点から美を考える
経過捨象を補うための芸術体験
美は命の輝きである
教会と教育
第八章 ダンテ『神曲』における教育観
詩人哲学者ダンテ
三つの言語
我を過ぎて人は行く
数育とは「望み」をもたらすもの
学問・芸術・技術の限界と教育の理想
知の深化
第九章 天使と現代教育
ダンテの天使
天使は愛である
天使と教育
天使に倣いて
天使の実在
天使の系譜
天使と悪魔
結び
二十一世紀の教育
第十章 新しい時代の教育を考える──科学技術・文化・教育──
科学技術・文化・教育の基本的性格
四つのミレニアムと二十世紀
時じくの死
二十世紀が忘れた四つの枢要徳
新しい時代における教育がまず為すぺきこと
新しい倫理の喚起
人間物化と隣人愛
ただ生きるのではなく、善く生きること
あとがきに代えて──エコエテイカと教育──
第一章 現代社会における教育の使命
はじめに
文化現象としての現代社会
現代社会の技術連関構造
現代社会における価値観の動揺
形態の失権に潜む教育の問題
時間と教育
対面倫理の限界
新しい徳目
機械の教育参与とその危険性
教育の目的は何か
結び
第二章 一哲学者から見た高等教育
創造性の欠如
日本語を守るという使命
平凡者大量生産機構
創造性のある風土と、ない風土
批判は非難ではない
見えざるものへの崇敬
教育において大事なもの、大事なこと
教育における魂の世話
第三章 人権尊重の精神とその教育
人間が人間として尊重されるということ
現実の世界を支配するもの
科学技術でつながった社会に生きるということ
技術社会で失われるもの
人間教育の理念
すぐれた価値は民主主義では決められない
善悪の判断をどこで教えるか
知的教育に欠けるもの
平等、不平等を明確にする
技術社会は夜の神秘を隠す
憧れや夢が失われた時代
本当の人権尊重は精神の尊重である
文化と教育
第四章 ヒューマニズムと教育
ヒューマニズムとは何か
ヒューマニズムは情緒的な博愛主義ではない
言語は人間だけのものである
「私たち」と「私ども」
言語による自問自答
人間は等しく言語によって結ばれている
教育は人類の立場に立って
自己の文化・伝統を絶対化しない
教師は生徒の友だちではない──教育におけるデモクラシー
教師は何によって権威づけられているか
自己の内面の充実を図る
自己に課題を課す
明日をひらく
第五章 国際社会から見た日本文化
日本美
日本の地理的特殊性と洗練化
言葉遊び
議論の型
日本の神話
人類という視野を持った教育
第六章 美的認識と人間形成
「美」とは何か
美しい心
芸術美についての再考
美は趣味判断である
美は趣味判断ではない
美と秩序の混合
詩美のパースぺクティヴ
美は心の輝きである
第七章 新しい世紀の美学
感覚器官と美
人間の感覚と成長
人間だけが芸術を創る
芸術のための知的な力
理念と理想
多様な観点から美を考える
経過捨象を補うための芸術体験
美は命の輝きである
教会と教育
第八章 ダンテ『神曲』における教育観
詩人哲学者ダンテ
三つの言語
我を過ぎて人は行く
数育とは「望み」をもたらすもの
学問・芸術・技術の限界と教育の理想
知の深化
第九章 天使と現代教育
ダンテの天使
天使は愛である
天使と教育
天使に倣いて
天使の実在
天使の系譜
天使と悪魔
結び
二十一世紀の教育
第十章 新しい時代の教育を考える──科学技術・文化・教育──
科学技術・文化・教育の基本的性格
四つのミレニアムと二十世紀
時じくの死
二十世紀が忘れた四つの枢要徳
新しい時代における教育がまず為すぺきこと
新しい倫理の喚起
人間物化と隣人愛
ただ生きるのではなく、善く生きること
あとがきに代えて──エコエテイカと教育──
著者紹介
今道友信(いまみち とものぶ)
1922年生まれ。
東京大学文学部哲学科卒業。東京大学名誉教授。
主要著書『美の位相と芸術』(東京大学出版会 1971年)、
「同一性の自己塑性」(東京大学出版会 1971年)、
『エコエティカ』(講談社学術文庫 1990年)、
『出会いの輝き』(女子パウロ会 2005年)、
『美の存在と生成』(ピナケス出版 2006年)、
『超越への指標』(ピナケス出版 2008年)、
『中世の哲学』(岩波書店 2010年)他多数。
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