- 阿部仲麻呂 ・諏訪勝郎・髙橋勝之 著
- 532頁 /A5判 並製(ソフトカバー)
- 教友社 発行
- ISBN978-4-907991-85-2 /Cコード:C3016
神のいつくしみに満たされた至深の愛情のおもいが歴史のながれのなかで、確かに、伝わり続けます。
まさに歴史のながれそのものが、神のいつくしみ深い愛情のおもいの満ちあふれる場なのです。―本文より
キリスト教の歴史や論考から、日本人キリスト者にとっての永遠の課題とも言える
キリスト教と日本文化という興味深いテーマを辿る。
解説:阿部善彦
初版発行:2023年3月15日
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目次
【目次】
推薦のことば(酒井俊弘司教)ながれるおもい─キリスト教感性史の試み(阿部仲麻呂)
はじめに─無限循環構造(ウロボロス Ouroboros)としての感性史
第1講 五官から深める信頼感(総論、知情意と霊性)
第2講 神に聴く「人の子」と地中海的な終末論(古代、聴覚)
第3講 神の「受肉」とヘブライ・ギリシア的感性(古代、聴覚→視覚)
第4講 神を観るための「あかし」の努力とギリシア的な感性(古代、視覚)
第5講 歌と光と香による天上世界の先取り、ヨーロッパの黎明(中世、視覚→嗅覚)
第6講 聖なる感覚と悪魔的な感覚、ヨーロッパの闇(中世、嗅覚)
第7講 味覚・趣味・味わい・質感(中世、嗅覚→味覚)
第8講 「神の国」の宴に向かう巡礼(近世、身体感覚)
第9講 神の出張所としての「理性」(近世・近代、理性)
第10講 新たなる宣教とボディランゲージ(近代、味覚→触覚)
第11講 「型」の極意(近代、触覚)
第12講 心技体一如の「躍動感」(現代、触覚→いのちの全体性)
新たなるはじめに
論考篇
Ⅰ.阿部仲麻呂「ローマ・カトリック教会における霊的修養および徳を高める書物群について─十一世紀から十六世紀まで」
Ⅱ.諏訪勝郎「アンテーロ・デ・ケンタルの風景─その生涯と思想に関する哲学的考察」
Ⅲ.諏訪勝郎「NIPPON─日本人とキリスト教に関する神学的カルチュラル・スタディーズ
(神学的文化防衛論 その序説)」
Ⅳ.髙橋勝幸「ハイデッガーの嘆き─何故、西洋の思想・言語は息苦しいか」
Ⅴ.髙橋勝幸「キリスト教は日本人に親しまれているか?─西田幾多郎の〈日本文化の問題〉から見て」
あとがき(阿部仲麻呂)
統括的な見解(阿部仲麻呂)
解説(阿部善彦)
著者紹介
阿部 仲麻呂(あべ なかまろ)
1968年、東京都渋谷区出身。1982年、受洗。1990年、サレジオ会入会。1997年、司祭叙階。
神学博士(上智大学)、専攻は基礎神学、教義神学、ギリシア教父神学。
東京カトリック神学院教授、福岡カトリック神学院・上智大学・桜美林大学・サレジオ修練院兼任講師。
日本カトリック神学会理事、日本宣教学会常任理事、日本カトリック教育学会常任理事、未来哲学研究所企画委員、龍谷大学国際社会文化研究所客員研究員。
著書は『信仰の美學』(春風社、2005年)、『使徒信条を詠む』(教友社、2014年、2021年完全版再版)など多数。
共訳書は『カトリック教会のカテキズム要約[コンペンディウム]』(カトリック中央協議会、2010年)など多数。
監修はジャック・デュプイ『キリスト教と諸宗教』(教友社、2018年、2021年再版)、岡田武夫『「悪」の研究』(フリープレス、2021年)。
全国の諸教区の司祭黙想指導、信徒や修道者の信仰講座、講演にも幅広く携わっている。
諏訪 勝郎(すわ かつろう)
ラ・サール中学・高等学校(鹿児島)で「倫理」を担当。
著書に『ポルトガル・ノート─文学・芸術紀行 魂の源流をもとめて』(彩流社、2006年)、『サウダーデということ─ポルトガルの魂についての考察』(同上、2008年)。
そのほか「ポルトガルのこころ」(長崎新聞「史談・史論」、2011年)、「奄美大島におけるカトリック医療」(『日本カトリック医療施設協会50周年記念誌』所収、2014年)、「奄美大島の信仰─福音を生きる」(カトリック新聞連載、2021年)など。
髙橋 勝幸(たかはし かつゆき)
1945年、愛媛県今治市生。1957年、家族と共にパラグアイ国フラム移住地に入植。
1965年、ピラポ教会にて受洗。1966年単身帰国。
1975年、上智大学文学部卒、2011年、立命舘大学大学院文学研究科修了(修士)。2011年4月~2015年3月、国際日本文化研究センター・末木文美士教授のもとで「共同研究」(研究生)。
2015年4月~2019年3月、南山宗教文化研究所非常勤研究員。「比較思想・宗教間対話」専攻。
著書に「近畿のキリシタン」、『日本史小百科 キリシタン』(H・チースリク監修・太田淑子編、東京堂出版、1999年)所収、「宗教間対話の桎梏を超えて~〈中動態〉によって見えてきたもの」、『映しと移ろい』(花鳥社、2019年)所収。
その他、学会誌への寄稿多数。

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